時は、クラウドがカダージュ達との戦いより帰ってきた直後。
これからは今度こそ、幸せで平穏な生活が送れるだろう・・・クラウドはそう確信していた。
そう、信じきっていた。
そんな矢先の、出来事。
「クラウド。そこに座って。」
「え・・・?」
「
いいからっ、座って!」
「はっ、はい・・・(怯)」
「・・・・・・早速だけど、今回自分がしたことについて、どう思ってるの?」
「え・・・?一体なんのことだ?」
「なんのこと?クラウド、今、
なんのことだって言った??」
「
あ、いや(汗)・・・えーと、今回・・・黙って家を出たりして・・・その、ごめん。」
「本当にそう思ってる?」
「ああ。もちろん、反省している。」
「あたし達がどれだけ心配したか・・・・わかってるの?」
「・・・すまなかった・・・本当に悪かったと思ってるよ。」
「で、具体的に、何を ”悪かった”って思ってるの?」
「えっ!?具体的に!?・・・えぇと、だから、突然黙って家出したこと・・・・・。」
「それだけ?」
「・・・えっ?」
「・・・黙っていなくなった事もそうだけど、どうして病気のこと、隠してたの?」
「う・・・ごめん・・・。」
「デンゼルは、頑張ってたよね!?」
「・・・全くその通りです・・・(汗)」
「どうしてあの時、突然黙って出て行ったの?」
「あ・・・あの時は、その、俺の罪がな・・・。」
「・・・罪?
罪とか言うのはヴィンセントだけで十分だよ。」
「そ、そうかな・・・ごめん・・・。」
「・・・他には?」
「え?」
「他に謝る事は無いの?」
「・・・まだ何かあったか・・・(汗)?」
「・・・・・・あのバイク・・・・・・。」
「バイク?フェンリルのことか?」
「”セブンスヘブンで一生タダで飲み食いできる権利”」
「な、何故それをっ(汗)」
「あのバイク、ある人からそういう権利と引き換えに譲ってもらったって聞いたよ?」
「(
だ、誰だ!しゃべったヤツ・・・!口止めしてあるのに!)」
「物が欲しい時は、ちゃんとお金を払う。それが当たり前でしょ?」
「はい、当たり前です(汗)」
「こんなことが知れ渡ったら・・・お店の評判下がっちゃうよ・・・。」
「い、いや・・・あ、あの時は金が無かったから・・・苦肉の策で・・・(汗)」
「そんな大事な事、なんであたしに言ってくれなかったの!?」
「いや、あの・・・そのぉ〜〜〜・・・別にあえて言わなくてもいいかな〜なんて・・・。」
「・・・・・・クラウド・・・・はぁ( ← ため息 )」
「い、言えばよかったかな・・・ごめん・・・。」
「もう!さっきから
『 ごめん 』 ばっかり!!」
「・・・・・・・( ← ごめん以外に言葉が思いつかない )」
「もういい年したオジサンなんだから!しっかりしてよ!」
「おっオジサン!?ひ、ひど・・・(涙)」
「それに・・・クラウドはこの家の
大黒様 なんだからね!」
「・・・!」
「んもう(怒)!」
「・・・・それを言うなら
大黒柱 じゃ・・・・」
「・・・・!!」
「あ、いや、ごめん!!今の突っ込みは無かった事に・・・!!」
「・・・・・・・・・」
「え、えっと(汗)?」
「
もういいっ!クラウドはどうしてあたしの話を真面目に聞いてくれないの・・・?」
「き、きいてるよ(汗)!?」
「ひどいよ・・・グスッ」
「えっ!お、おいっ!」
「クラウドのバカーー!!」
「たっ頼む!泣かないでくれっ(オロオロ)」
「うう・・・っ(涙)」
「そっ!そうだ!これっ、これを見てくれよ!!」
「ぐすっ、なにそれ・・・グスン。」
「ほら。これ・・・欲しかったんだろ?」
「・・・こ、これ・・・!!」
「じゃーん!『魔女っ子☆アーシェ姫』の着せ替え人形だ!」
「・・・それ・・・!!!」
「ちょっと買うのが恥ずかしかったけど・・・。なんとか手に入れたんだ。」
「うわぁ〜〜〜!!すごい!!!」
「これで、俺のこと・・・許してもらえるかな?」
「うんっ!!!クラウドだぁ〜〜〜い好きっ!!!」
「それはよかった、あははは。」
「わーい、わーい!!!」
その時、部屋のドアが開いた。
「マリン。お客さんからお菓子いただいたんだけど、一緒に食べ・・・あら?何してるの二人共?」
「あ、ティファ!!これ見て!」
「あら、いいもの持ってるわね。それどうしたの?」
「クラウドから貰ったの〜〜〜デンゼルに見せてくるね!!」
散々説教をしたあげく、あっさり機嫌を直したマリンは、階下のデンゼルの元へと嬉しそうに人形を抱えて走っていった。
部屋に残されたのは、少し困った表情をしたクラウド・・・そしてティファ。
「・・・ふう。マリンに説教されたよ。しかも、あんなに鋭いなんて。それにしても、どこであんな言い回しを覚えたんだか・・・。」
「ふふ、そうね。いつの間にかマリンもしっかりしてきたみたい。」
「さて、俺たちも行くか、ティファ。」
「・・・ねぇ、ちょっと待って、クラウド・・・。」
「え?」
「・・・・ちょっと、そこに座ってくれる・・・?」
「・・・・・・・えっ(汗)」
「あのね、話があるの。」
「・・・・あ、あの・・・ティファ??」
「あ、先に言っておくけど。」
「?」
「私は物につられたりしないから。」
「(汗)!!!!」
クラウドへのお説教は、まだまだ続く。
<終わりdeチョコボ>
モドル